
| 題目2) よい医師の見分け方(2) 医師からみた場合 |
題目1) よい医師の見分け方(2) 患者からみた場合 からの続きです。
では、医師から見た優秀な医師(臨床医)とはどのようなものでしょうか。 これは、内科専門医の立場からみた、内科を標榜する医師に対してという観点から述べます。
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臨床医としての優秀さを評価する指標
私が、臨床医として優れていると判断する医師を評価する指標は次のものを挙げます。
そしてこれらは、患者からも評価され医師からも評価されるべき指標であると思われます。
(1) 自身が主治医として受け持った患者様の病理解剖数。
(但し、行政解剖や医療訴訟の対象の病理解剖は除く)
(2) 早期で発見した癌の数。
(3) 前医で見落とされた疾患を指摘した数。
(4) 初診1週間以内に診断できた”難病”の数。
(5) 「転医のタイミングがベスト」と転医先の専門科医師から評価された数。
(6) 診療情報提供書の記載内容。
この中で、最も重要なものは(1)だと考えます。
病理解剖は医師にとっては、試験の解答を得られるようなものです。
意外に思われるかもしれませんが、医師は、「患者様を診断する」という試験問題に対して、明確な解答を得る手段に乏しいのです。
その中で、病理解剖は最も解答を得る手段として有用な方法なのです。
従って、自身が担当した患者様の病理解剖ができるということは、医師にとってはこの上ない勉強のテキストになるのです。
一方、患者様およびその家族も、病理解剖を許諾してくれるということは、医師との信頼関係がないとなかなかできないことです。
このように自身が担当した患者様の病理解剖症例が多い医師は、恐らく医師として優秀な方である(となる)でしょう。
しかし、診療所の医師では「病理解剖」を経験することはまずありません。
従って、診療所の医師が最も頻繁に関わり、評価されやすい対象は、(6)つまり、診療情報提供書の記載であると考えます。
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診療情報提供書 とは
”診療情報提供書”とはいわゆる「紹介状」のことです。
昔は、医師の名刺の裏に「私の知人です。よろしく。」との記載のみで「紹介状」と考えていた方もあり、いまでもその延長のような「紹介状」を”診療情報提供書”として記載される医師もいます。
”診療情報提供書”とは、「自身の診療所では行えない検査や管理できない疾患の治療」を他の医療機関に依頼するために記載するものです。
つまり、「それが必要と考える経過、検査所見、自院での治療内容、さらには自身の診断・考え方」などを記載するものです。
したがって、記載の内容から、受け取った医師は、その医師の実力をある程度評価できますし、患者にとっても、「どれだけ自身の疾患に対して、理解をしてもらっていたのか」評価することができます。
「紹介状を書いてくれたのだからすばらしい医者だ」などと評価をしては絶対にいけません。
その内容が重要で、少なくとも、転院先の医師が、「診療情報提供書」の記載を読むだけで、患者様ご自身が説明しなくても、「患者様の経過と転院理由、および転院先での対応」を理解できる内容かどうかです。
そして、転院先の医師にその内容を説明していただくことにより、前医の医師としての技量の評価をされたらいいと思います。
私が勤務医時代は、情報提供書を受け取る側であったことが多かったのですが、いい加減な紹介状しか送ってこない診療所医師の多いことに、憤りとやるせなさを感じるとともに、「患者様は馬鹿にされているのではないか」と感じずにはいられませんでした。 一方で、そのような医療機関を受診していて、患者さんも平気なのかなとも思いました。
唯、緊急を要する患者様が来院され、即、転院紹介が必要な場合、診療が混んでいると、”診療情報提供書”を記載する時間がなかったり、非常に煩わしく感じたりすることがあります。
こんな時に、十分な”診療情報提供書”を提供できない場合も勿論あります。
私は、この様なときには、とりあえず電話連絡で、用件を伝え、必要最小限の情報だけは、一旦FAXで送ります。
”診療情報提供書”は、診療が一段落ついたときに記載し、改めてFAXを行い、本稿は郵送するようにしています。
要するに私は、”手抜きの診療情報提供書”は、「患者様を愚弄すると同時に自身の無能さをさらけ出すもの」との認識です。
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