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本文へジャンプ 平成19年6月1日 
             

 



― よくある質問に対する解説 ―

 Q4. 阪南市立病院 内科医師 引き上げについて

当方も、阪南市立病院内科で勤務していたことがあり、今回の内科診療閉鎖に関しては、寂しさと遺憾の念を持ちながらも、来るべき現実を粛々と受け止めています。今後の医療について一開業医としても考えていかなければなりません。

そこで、いくつかの私的な意見や感想を述べたいと思います。

 阪南市立病院 内科 の小史 と 地域の医療機関

阪南市立病院内科は、「公立尾崎病院」の頃から30年以上、和歌山県立医科大学第一内科から、継続的に医師が派遣されておりました。 多い時では、8名近くが在籍していた時代もありました。

現在、和歌山県立医科大学長である南條輝志男先生も第一内科医局員の時代 (現在は、第一内科教授と大学長を兼任) に勤務されていたこともあり、先生を一躍有名にした”異常インスリン血症(インスリンワカヤマ)”も、実は、この地で発見されたものでした。 これを契機に、和歌山県立医科大学第一内科は、”糖尿病”分野で、日本あるいは世界にも通じる業績や研究論文が、その関係者によって次々に発表されていきました。

阪南市立病院内科も、糖尿病に関しては、全国でも数少ない教育関連病院として認定されており、曽和亮一先生(曽和内科クリニック:泉南市樽井)や、山本康久先生(現:和歌山労災病院内科部長)らが尽力され、糖尿病センターを設立、南大阪地区の糖尿病患者の教育や糖尿病協会活動の中心を担ってきました。

更に、阪南市立病院内科出身の先生として退職後も、近隣地区では、里神永一先生(里神内科:阪南市鳥取)、野村佳成先生(野村内科:阪南市尾崎)、曽和亮一先生(前述)らが、ご開業されています。 また、玉井桂先生(玉井内科クリニック:阪南市尾崎)も、同医局在籍後に、当地区でご開業されています。

そういう縁もあって、阪南市立病院内科が主催する症例検討会にも積極的に参加され、また、勝手知ったる病院ですので、紹介患者の経過を直接往院したり、主治医と直接議論したり、良好な病診連携が保たれておりました。

そうして長年築づかれた関係も一瞬の決断で、ご破算になるわけですから、寂しさ、遺憾、無念・・・ なんと表現したらよいのかわかりませんが、とにかく残念です。

 阪南市立病院 内科 の 価値  

開業医からみた阪南市立病院内科の価値・・・・・ 

開業医としてまず、最も頼りにしていた機能は、診療所(在宅)で診るには心もとないが、大病院に入院するほどでもない、中等度重症患者の受け入れ先としての存在でした。 
また、終末医療を迎えらる方も、全てが均一に在宅が良いというわけではなく、呼吸困難や疼痛に対する治療、点滴の処置などを最後まで受けられる地元の病院に入院を希望する方にも必要な存在でした。

また、夜間や休日も、内科当直があることに地域の開業医も一種の安心感がありました。


勤務医からみた阪南市立病院内科の価値・・・・・

市立泉佐野病院が、”りんくう”に高次総合病院として再設される一方、介護保険による介護病床施設が病院と区別されるようになった頃から、阪南市立病院の「内科」としての方向性が、今一つ不明確になってきたことは事実としてあります。 

また、施設の老朽化、総合病院としての診療科不充足、カリスマ的内科指導医の不在などが勤務医にとって、「魅力のある病院」 と思われないところがありました。


地域住民からみた阪南市立病院内科の価値・・・・・

これは、コメントする資格のない要件であり、私見としては、省きます。

 阪南市立病院 内科 の 再建  

これは、かなり困難であると思います。
少なくとも、どこかの大学医局が本腰をあげて、「4―5名の常勤医師派遣が可能」という内諾があれば別ですが、それ以外ではちょっと考えられません。

まず、1人、2人の医師であれば確保することはそれほど難しくはないかもしれません。 しかし、内科の入院病棟を切り盛りするには、その人数ではとても不可能です。 

また、寄せ集めの烏合の衆でよいかといえば、それもトラブルの元です。
医療は、チームプレーであり、互いに協力し合って1つの診療形態を築く訳ですから、適当な上下関係、管理医・指導医・診療医・研修医というような分担の中で機能することが最も効率が良くまとまるものです。

カリスマ的で尊敬される医師が中心に座り、チームをまとめられるものなら良いですが、そのような人材がこのような病院で働く可能性は限りなく0に近いものです。



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